私は、最初の展望ではもっと伝統的な洋服屋を開きたいと思っていました。
Garb(ガーブ)とは、記録では衣服に使われる最も古い英語の単語です。店名はとてもわかりやすいですよ。非常にシンプルに「洋服屋」ということです。
TDR × AS2OV
THE GARBSTORE
Ian Paley
SPECIAL INTERVIEW
私たちが作る製品は、すべてこの店のオリジナルの理念を踏襲していると思います。
"歴史的に新しいもの" を作るために、私はいつも、私たちのクリエーションが過去にタイムスリップし、これまでの私たちの店のあり方とうまく調和することを想像するようにしています。
ロンドンにおけるファッションの多様な捉え方によって、商品のセレクションは時代とともに変化していきます。
私たちの店は、ヘリテージとストリートの中間にとどまろうと努力しています。
決してリプロダクトなどではない、ブランドは新しい道を提供できなければならないものだと思うからです。
品質を重視し、各素材や仕立てが組み合わさって製品の価値を決めることを大切にしています。名前だけを売りにした値段の高い服は私の好みではありません。
「生地や作りの品質は、価格に見合ったものでなければならない」
この考えがあるから、私たちは低価格のものだって恋してしまうのです。
憧れは必ずしも高価なものである必要はありません。
TDRは、新しいコンセプトであり、私たちの「馴染みのないヴィンテージ」という考えをさらに発展させたものです。TDRが何を意味するのか、知っているのは私だけです。ヴィンテージの服やモノづくりを理解するための、私たちの現在進行形の長い旅を軸にしたものといったほうが良さそうです。
私は、物事には私たちが知ることのできない長い物語があることが好きなんです。なにか古いものを買ったとき、それはすでに多くの人生や生活の一部だったということ、そのものにとてつもないストーリーがひっそりと隠されているというような。
イギリスの夏といえば、フェスティバルの季節。
私は毎年グラストンベリー(イングランドのピルトンで1970年から行われている世界最大規模の野外音楽フェスティバル。)に参加するので、完璧なバッグが欠かせません。
別注アイテムへのスペシャルオーダーポイントは、毎日使うことも可能で、フェスのときにも使用できるユニークな機能を加えたものを作ること、でした。
細部にこだわり、ファッションよりも機能性を重視している。
日本のブランドは、急いで作られた感じがまったくなく、多くの人々の知恵を活かして、新しい製品を作り上げているように感じます。商品を裏返してみるだけで、その品質が分かることが多いです。日本製品は細部まで丁寧に作り込まれ、使う人に長く使える価値を提供し、そのアイテムとの長い歴史が始まるのです。
フェスに行こう、世界のことなんか忘れよう。